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刑事とJK
第2章 やっぱりここにいた
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斉藤は机に突っ伏したまま、ぴくりとも動かない。
「……ぃ」
ゆうひ…か。
「……せんぱい」
面白いやつだったなぁ。
「斉藤先輩!!!!」
「うわっ!!!」
耳元で怒鳴られ、驚いて顔を上げた。
オレの目の前で怪訝そうにしているのは、職場の後輩の嘉山茂弘(カヤマ シゲヒロ)だった。
オレはシゲと呼んでいる。
「先輩、今は勤務中ですし、昼間っから居眠りとかやめてください」
「寝不足は健康の敵だろ?」
もう一度夢の中へ旅立とうとしたら、持っていたファイルでぴしゃりと叩かれた。
「かれこれ3時間は寝てるでしょう」
「疲れはとれん…」
オレは鉛のように重たい瞼をぎゅっと閉じ、目頭を押さえた。
「あのねぇ…いくら手柄を上に横取りされたからって、へこんでる場合じゃありませんよ?」
「傷口をえぐるな」
この前話した◯△連続殺人事件は、シゲと二人で捜査したんだ。
「ほらぁ、町はまだまだ事件がいっぱいなんですし…
気分転換にパトロールでもしましょうよ」
パトロール…
「…わかった」
「おっ、意外とあっさり」
「やかましい」