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刑事とJK
第79章 刑事危機


―――――――――――


15分ほどしたあと…南は動き出した






「ちょっと待ってろ」


そう言われ、斉藤はその場で待ちつつ
南の行く先を目で追った




南がてくてくと歩いて行く先には、一人の男がいた






…どっかで見た顔だな…






目を細め、その様子を観察してみる





「あの、すいません」


「はい?」




南が話し掛けると、男は振り向いた



その振り向いた顔には、やはり見覚えがあり…

ただ、どこでどういういきさつで
出会ったのかが思い出せない




「自分はこういう者なんですが、
ちょっとお話を伺ってもよろしいでしょうか?」




南は刑事手帳を出した




「け…刑事さん…?」



男は少し焦りつつも、それを悟られないようにか、
無駄に伸びた前髪を掻き上げた




この鼻につく動作…


ああ、思い出した



こいつは確か、…湯井って男だ





「今ちょっと忙しいんで…」





湯井は南から立ち去ろうとした




「忙しいって、合成写真作りがですか?」



「……。
…は?」



湯井は立ち止まった


南は湯井の目の前に、
合成写真を持ってくる




「この写真、見覚えありませんか?」




「あ…あるわけないでしょう…」




「ないわけがない。
勝手ながら、あなたの過去の犯罪履歴から
指紋鑑定をさせていただきました」



「し、指紋…!?」



「はい
そしたらこの写真からはあなたの指紋がべったり…」



「馬鹿な…!?
指紋なんて付くはずがない、ちゃんと手袋を……っあ!!!」




「ボロ、出ましたね」



南はニコッとほほ笑んだ









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