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マイバトラー
第2章 パーティー
「でもなんであたしと話したいなんて言ってくれたの?」
すっかり優斗さんに慣れたあたしは、ちょっぴり気になって聞いてみた。
「そんなの一つしかないよ。美緒ちゃんが可愛いから」
「はいはい。ここで社交辞令はいいですよ」
「いや、本当にそう思ったからなんだけどなぁ」
いきなり真剣な目をするから、不覚にもドキっとしてしまって。
言葉をなくしてしまったあたしは俯くしかなかった。
クスクスと笑い声が聞こえて、やっぱりからかわれたんだって恥ずかしくなった。
「じゃあそろそろ戻ろうか?」
そう立ち上がり、あたしの手を引いてくれる。
あたしの腰にさっきと同じように手を回す。だけど歩き出さない優斗さんの方を見ると、少しだけ目を見開いていた。
え?なに?
不意に首の裏側を指でなぞられた。
「っん…!!」
「…あぁ。ごめん。虫に刺されたようだね」
顔がかぁっと赤くなったのが分かる。
さっき村上が……。
「ん?どうした?」
「なんでもない!行こ?」
気づかれていませんように。
パパたちの所まで戻り、やっとの思いで家に帰った。
疲れた。ほんっとうに疲れた。
なんて言うか精神的に、
こんな疲れたパーティーは初めてだった。
でも本当に大変なのはこの後だった…―――