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呟きたい
第28章 姿勢③
「小説に思いを載せる。素直な思いを。反感が返ってくる。時には罵倒もやってくる。人生さえも否定する罵倒も。だけどそこで変えたら、死ねと言われて死ぬくらい無力で惨めな逃げ方だ、だってさ」
「今回重くね?」
「あと一月だからね。言いたかったこと全部吐き出してるんじゃない?」
「お前は命令聞かないっつったじゃん」
「うん。云ったね」
「罵倒はどうだ。されたら行動変えるか?」
「なんで?」
「なんでって……」
「嫌われたくないから?」
「まあ、それもあるんじゃね」
「僕は姉さんと自分さえいればいい」
「あ?」
「だから姉さんと自分に嫌われなければそれでいいんだ。周りが去ろうとキチガイと言われようとそれは変わらない。大事にしているものを守る。それだけ叶うなら、他の雑音なんか気にもとめない。そういうもんじゃない?」
「お前は強いよ……」
「身勝手なだけだよ」
「オレは気にしないフリしか出来ねぇ」
「直輝」
「あ?」
「僕はお前のそういうところが好きだよ」
「ああっ!? おまっ……あのな」
「時間だ。帰ろう」
「……もう来たくねえ。心臓に悪ぃ」