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呟きたい
第3章 設定に関して②
「これ……」
「貸して」
「……」
「地震があった
すぐにツイッタを開く
みんなの『大丈夫?』『揺れすごかった!』の呟きに安心する
良かった……みんな無事だ
だって生きてますって言ってるようなもんだから
そういう意味では
なにかあったとき
SNSは心の拠り所になる
東北の皆さん
震度5は凄く怖いですよね
経験しました
震度7に比べりゃ、なんて言ってられないくらい地震は怖いですよね
寒いです
電線一本すら大切さが身に沁みてますよね、北海道の皆さん
暖かい冬を日本全体で作りましょう
ストーブを分け合って
大切な人と聖なる日を
過ごしましょう
『今年は大変だったね』
って
泣きながらでも笑いましょう
生きてるんだから
明日は大事な試験だ
生きてるから受けられる
頑張る
頑張る」
「……」
「片桐ちゃんらしいんじゃないの。云いたくて仕方無かった想いなんだろうね」
「多分、これで規制が来たって後悔しませんよ」
「僕も同感だよ。今年の聖なる日は、みんな……みんな大事な人と会った方がいい。何もかもを忘れて、会いに行きなよ」
「そうです……ね」
「瑞希は泣きに来なよ」
「……っ」
「美里ちゃんに会いに一緒に行ってあげるよ」
「…せん…せ」
「生きてるんだから。瑞希も、美里ちゃんも、片桐ちゃんも……僕も」
「ふっ……う、そうです。そうですねっ」
「今夜良い夢が見られますように」
「先生もね」
「……ありがとう」
「怖かったです」
「大丈夫だよ」
「……怖いです」
「大丈夫。大丈夫だよ」
読者の皆さん
無事を祈っています