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第3章 設定に関して②

　「寒い……」

　「手、貸して」

　「え？　はい」

　「冷たいね」

　「先生暖かいですね」

　「いや、瑞希が冷た過ぎるよ」

　「カイロ持ってません？」

　「あぁ、あるよ」

　「一つくれません？」

　「どうしようかな」

　「先生……」

　「これ読み終えるまではあげない」

　「ずっと手、繋ぎっぱなしですか！」

　「はい、読んで」

　「しかも俺が読むんだ……」

　「ゴチャゴチャ言わない」

　「はい。髪の色で思い出したんだけど、瞳の色も実はあったりする」

　「へぇ？」

　「類沢先生は蒼ですよね」

　「偶に碧だったりね。瑞希は……金色？」

　「ヴァンパイアじゃないんですから。俺は、鏡で見る限りはブラウンです」

　「金色は誰だっけ？」

　「えー……いたっけな」

　「あぁ、そうだ。河南ちゃんだ」

　「だから、河南ちゃんて云うのやめてください」

　「河南でいいの？」

　「なんかそれもイヤです……」

　「ははは」

　「因みに銀色の瞳がいるとか」

　「怖いね」

　「名前言いづらくなっちゃいましたよ！」

　「誰？」

　「……鏡子さんですって」

　「誰？」

　「栗鷹鏡子さんです」

　「本当に誰？」

　「そのうちわかりますよっ」

　「鏡子さん、ね」

　「はい？」

　「河南ちゃんに、鏡子さん」

　「だからなんですか？」

　「いや、なんでもないよ」

　「……」

　「くく……」

　「俺このコーナー降りたい……」

　「そうだ、はい」

　「カイロ！　ありがとうございます」

　「どう致しまして」