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呟きたい
第4章 ホストについて①

 「さっむ!」

 「気温見た?」

 「え?」

 「そこに気温計あるよ」

 「え……は? 2℃って! 頭おかしいでしょうっ」

 「さっさと終わらせよう」

 「はい!」

 「今回は……愚痴だね」

 「愚痴っすか……」

 「パラレルワールドが多すぎてゴチャゴチャになるって」

 「そりゃそうですよね」

 「偶に僕らのドッペルゲンガーがソックリになりそうになるらしいよ」

 「向こうはまた違う関係なんですかね…」

 「瑞希がタメ口だったりしてね」

 「それはないですよ! 想像できませんね」

 「そう?」

 「タメ口って……類沢さんが父さんだったりするんですかね」

 「それはダメだよ」

 「えっ?」

 「堂々とできない」

 「なにがですか!」

 「あ、そうだ瑞希」

 「逸らしますね」

 「言葉責めの意味間違ってるよ」

 「今更蒸し返さないで下さいっ」

 「気づいてたんだ」

 「一応……」

 「ハッキリしろよ、この雄豚」

 「え?」

 「これが言葉責めね」

 「……うわぁ……びっくりしたぁ……今、超類沢さんが怖かった……」

 「僕もあんまり好きじゃないね」

 「でもメチャクチャ慣れてませんでした? 言い方っていうか」

 「心外だな」

 「すみません」

 「仲間には優しいよ」

 「含みある言い方ですね……あぁ、まだ心臓がバクバクいってます」

 「へぇ。また云ってみようかな」

 「類沢さん、目が笑ってません」

 「冗談だよ」

 「本当ですか」

 「え? 本気にしとく?」

 「いいええ! 結構ですっ」

 「そろそろ帰ろうか」

 「ですね……(駄目だ。まだ目を直視出来ない)」

 「なに喜んでるの?」

 「完っ全に勘違いです!」

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