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呟きたい
第5章 振り返れ2012

 「どうも、類沢です」

 「え……えええ!」

 「何を驚いているの、瑞希」

 「いや、えっと。類沢先生に片桐さんが乗り移ったのかと」

 「ども、瑠衣です」

 「やめてください」

 「ほら、今年も終わるからさ」

 「はい」

 「年末の挨拶でもしようか瑞希が」

 「なんで丸投げなんですか」

 「いや、色々あったよね」

 「考えてみると……先生が来たのって11月じゃないですか」

 「そうだっけ」

 「あれからまだ二カ月って不思議ですねぇ」

 「瑞希の受験も佳境に入ってね」

 「入れるかこんな状況で!」

 「篠田先生も心配してるよ」

 「やっぱりですか……」

 「書類整理してるときに、偶に固まってるんだよね」

 「固まってる?」

 「必ず瑞希の模試の結果を見てる」

 「……リアルにキました」

 「まぁ、そんなわけで」

 「どんな?」

 「今年は色々大変だったね」

 「よくその一言に収められますね」

 「主に瑞希が」

 「でしょうね!」

 「でも、そんな瑞希がこうして元気に年末の挨拶を出来るのも、支えて下さった方々がいたからであって」

 「……」

 「そんな人達にさ、ハイ。一言」

 「えー……考えてませんよ」

 「信じられない」

 「そんな眼しなくてもっ」

 「本当に?」

 「じゃあ、先生が先にお願いします」

 「僕と瑞希に沢山濡れた?」

 「ストップストップ!!」

 「来年もいっ」

 「来年もよろしくお願いします!」

 「そんなありきたりじゃ、つまらなさすぎだろ」

 「だからって異常である必要はないじゃないですか」

 「へぇ」

 「はい!?」

 「僕って異常なんだ」

 「……っ」

 「……」

 「読者の皆様助けて下さい」

 「あははは、大丈夫。今年は何もしないから」

 「あと数時間しかないじゃないですか」

 「皆様、良い年越しをね」

 「……良いお年を!」

 「続いてのゲストは……」

 「へ」

 「瑞希の親友だよ」

 「え? ちょ。あいつらと一緒にしましょうよ!」

 「僕が却下しといたから」

 「なんで片桐さんより地位が上なんですかもうー!」

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