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第7章 性格云々②

　「金原ってさ」

　「うん？」

　「有紗に未練あんの？」

　「瑞希ぶっ飛ばす」

　「ちょっ、ちがう、ほら」

　「冗談だよ」

　「俺、別れた原因もよくわかんねーからさ」

　「おい、ここオレらの呟きコーナーちゃうだろ」

　「ちゃうけど！」

　「なんで関西弁なんだよ、キモチワルっ」

　「お前が始めたんだろ！」

　「あー……有紗？　あれだ、よくある自然消滅ってヤツ」

　「なんで？」

　「……意外に残酷だな瑞希。自然消滅に理由なんてねーよ」

　「嘘だろ」

　「んん。言うならば、お互い恋人って肩書きが相応しくないな、じゃ別れよう的な。何言わせるんだ馬鹿やろ」

　「へぇ……すげーな」

　「なにがだよ」

　「いや、恋人って恋人らしくなきゃいけないんだな」

　「は？……あぁ、そうなるな」

　「難しいんだな。よく長続きしたな金原」

　「終わったけどな」

　「そんなワケで片桐さんが語りたかった経験の代弁ありがとうございます」

　「やっぱりぶっ飛ばす！」

　「冗談っ！　冗談だって」

　「なに？　恋愛したことあんの？」

　「あるだろ……多分」

　「多分て」

　「さっきの金原の理論で諦めたらしいけど」

　「恋人らしく？」

　「そう」

　「……なんか、間違って思えてくるなぁ」

　「俺は別に、そばにいれれば何でも良い気がするけど」

　「ふーん」

　「なんだ、その顔」

　「なんでも」

　「ムカつく……」