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呟きたい
第11章 性格云々③
「昼下がりの巧をお届けする」
「戒さん、なにゆうてんの」
「いや、前の拓とかいう奴にそういうようにメモを渡されてな」
「あのめっちゃ不機嫌な奴?」
「それは忍だ」
「オレ、あの人怖いわ」
「面と向かって言え」
「無理に決まってんやろ」
「ああ、今日なんでここに来たかだがな」
「戒さんと出張デート」
「馬鹿いうな。呟きってメモを」
「馬鹿ってなんやー!」
「怒るな」
「なんやねん、戒さん。そんな離れて座るし」
「いや、普通に向かい合ってるだけだろう?」
「隣に座りーや」
「狭い」
「オレ寄るから!」
「煩い。始めるぞ」
「なあなあ、なにすんの?」
「話を聞け」
「はーい」
「えーと……とりあえず二人の性格が定まらないうちに終わって残念すぎる、だと」
「定まってるやんか。戒さんは堅物でオレはユーモラス」
「ユーモラスってなんだ。というより俺を堅物で括るな」
「だって冗談に乗ってくれへんし、俺がフォークでうどん食べようとしても突っ込んでくれへんし」
「あれはボケ狙いだったのか」
「ほんまに大阪人なんか?」
「一応な」
「なら漫才魂あるやろ」
「お笑いには興味ないしな」
「もうー。あかんわ、この人」
「なにがだ」
「おもんないやんか」
「そうか?」
「ほらっ。大阪人なら言われて死にたくなるおもんないが通じないなんてありえへん」
「そういうものか?」
「もうええわ。それ、貸して。読むんやろ」
「ああ」
「んー……二人の身長とか見かけとか全く描写する暇がなく、読者にどうイメージされてるか結構不安、やて」
「そんなこと言われてもな……今自分の外見語った方がいいのか?」
「戒さんはねー、眉が濃くて、でも細いやろ。睫毛は下が長くて頬骨がちょっと突き出しとる。で、なにより首筋の筋肉が浮き出てんが最高にエロいやろ」
「お前は何を勝手に喋っている」
「戒さんが如何に格好ええかをな」
「いいから黙れ」
「あとな、眼は少し灰色がかっててんな。だから獣みたいってゆうか」
「やめえや」
「あっ、出ました。貴重な関西弁!」
「巧とやるのしんどいな……」
「なんてゆうた?」