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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第12章 誤解の始まり
 そのため、位階が低い割には強い発言力・影響力があり、実際に蔵人頭を歴任してから、参議、中納言から大納言を経て大臣まで昇ってゆく者も多かった。いわば、官吏としてのエリートコースへの登竜門ともいえ、若い殿上人からは憧れの部署であり役職であったのである。
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