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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第12章 誤解の始まり
 そこで帝は自分そっくりな女院を見つめた。しばし母と息子は見つめ合う。
「いえ、特に何も」
 帝は静かな声音で応えた。皇太后はなおも息子を見つめていたが、やがてフッと微笑んだ。
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