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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第12章 誤解の始まり
 もちろん、薫子はそのときも帝を愛していたし、小平太への気持ちは男女のそれではない。―と、断言はできるものの、あの決断は帝にとっては裏切り行為に等しく、彼が薫子を許せないと思ったとしても言い訳のできる状況ではなかった。
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