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第12章 誤解の始まり

「実は私もその辺りが面妖に思うのです。尚侍さま、栄子さまを女御としてお迎えになる話はもうかれこれ十三年も前からずっと出ているのですよ。主上が御年八歳でご元服の際も当然ながら、栄子さまが御添伏として立つというお話が出ましたが、主上は頑として承知なさらなかったのです。それが今更、何ゆえ、急に入内の運びとなったのか解せませぬ」