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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第12章 誤解の始まり
 あまりに泣きじゃくるので、膝の上で微睡んでいたさくらが目覚めた。ミャアと小さな声で啼いて心配そうに女主人を見上げる。そんな猫を見ていると余計に泣けてきて、薫子はまた新たな涙が湧くのだった。

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