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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第13章 失望と寵愛のゆくえ
「姉(あね)さまはもうできたの?」
「ええ、千歳(ちとせ)はまだ?」
「なかなか姉さまのように上手くできないの」
 妹の方がしゃくり上げ始めると、姉は妹の頭をよしよしと撫で、妹の手から作りかけの花冠を取り上げると自分が代わりに作り始めた。
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