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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第4章 入内の勅命
 皆、口にすることは同じだった。しかし、帝は今度ばかりは引かなかった。
―もとより、朕も服喪のことは考えておる。よって二の姫の正式な入内の儀は九十日過ぎた後で行い、その身柄だけをその前に後宮に迎えようと思う。いわば、内々に二の姫を後宮に入れたいのだ。
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