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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第22章 桜花(はな)の夢
「まあ、何がご不安なのですか?」
「尚侍のことです。もっともらしいことを申し上げましたれど、尚侍を信じている以上に内実は不安の方が大きいのです。格好付けて、つい薫子は大丈夫だ、朕を信頼しているなどと偉そうな啖呵を切りましたが、真はどうなのかと、誤解を解いても、薫子が戻ってきてくれるかどうか不安です」
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