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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第25章 番外編第三話【花影に咲いた花~源典侍のひとりごと~】
 朝まで二人、枕を並べて様々な話を語り合ったあの一夜を今も典侍は一生の宝物のように大切に胸の底にしまっていた。
 長々と続いた儀式の夜のこととて、まだ子どもの帝は夜明け前には疲れて眠ってしまったが、眠りに落ちる直前、そっと傍らに横たわる典侍の手を握りしめた。
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