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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第25章 番外編第三話【花影に咲いた花~源典侍のひとりごと~】
 帝は手を伸ばして、典侍の細い手を取った。
「もし仮に典侍が朕と同じ歳月を過ごすことのできる―朕と同じ年頃の女であったなら、朕の人生はもっと違うものになっていただろう。そなたがあと五十年遅くに生まれていたならば、そなたは朕の本当の妃となっていたであろうな」
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