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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第10章 盗賊髭切の正体
 永遠にも思える沈黙が流れた。帝がふと呟いた。
「そなたは小平太について随分とよく知ったような口ぶりだな」
「え?」
 眼をまたたかせる薫子に、承平は淡々と問うた。
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