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淫らで素直な彼女。
第2章 焦らすのは、俺
俺のモノにしゃぶりつく、
沙織を眺めながら、こんな事を考えてしまう。

『沙織をここまでにした、元彼ってどんな奴だよ?
知りたい様で知りたくない。
沙織、もう、そいつの事、忘れた?
俺のこと、本当に好き?』

激しいセックスをする事で、声に出さない感情を隠す様になった。


そんな風になってしまうのは、沙織との最初の出会いが、遊び半分、気休め程度の出会い系サイトだったからかもしれない。



俺は、モテない男でもなかった。
付き合った女も居た。

沙織と出会う前は、それなりの性春をしていた。
セックスも、付き合った女性とそれなりの楽しみ方をした。

濡れて喘いでカラダを重ねるセックスが普通だと思った。
それだけで満足し、気持ちのいいものだと思えた。

平凡に生きていたら、例え、好きな女と別れても、余り悲観的にならず、縁がなかった思い、諦めもついた。

なのに、憧れていた女には、あっさり振られてしまった。

その憧れも、俺にとっては恋心からだった。

その女は、浮気した彼氏への、当てつけのセックスをしただけだった。

その相手が俺。

俺は、彼女を自分のものにしたくて、そんな男は忘れろとばかりに、必死で抱いたつもりだった。

それでも‥‥‥
セックスが終わった後、

やっぱり、浮気しても彼氏が好きだと言われた。

俺の憧れも恋心も粉々に砕けてしまった。

そのショックは大きく、かなり堪えた。


そんな、やり場のない気持ちを抱え、
自信を失ってしまった時に、沙織と知り合った。



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