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人妻の欲望 ――短編集――
第4章 飲み会

「まゆみさーん、おつかれー!」
普通のジーパンに赤い派なシャツを着てみた。
「まゆみさん、何飲みます?」
「んーと…じゃあビールで!」
「おっ!今日は飲めるんですね!」
研修医が私を盛り上げてくれる。
「今日は旦那がね、子どもと一緒に里帰りしててね。」
「そしたらたくさん飲みましょうね!」
この研修医の五十嵐君は、わりとかっこよくて、盛り上げ役。
仕事中も私にちょいちょい構ってくる。
偉い人達の挨拶があるなかで、少しずつお酒を飲み、五十嵐君と話す。
「まゆみさん、顔赤いですよ。」
そう言って彼は私の頬を、手の甲で触る。
ちょっとどきどきする。
「んー……そう?酔ってるのかなー……」
「酔ったまゆみさんもかわいいですね!」
「ちょっと何言ってるの!もう!」
否定しながらも私の心はじわじわと熱くなっていた。

