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私は犬
第3章 【第1章】帰国
ここは…。きちんと言葉にして伝えなければならないわ。学業を終えた身で、今までのように、おば様にご迷惑をお掛けしながら生きてゆく訳にはいかないもの


お母さまの手紙にもそう記されていた。


《貴女は22歳までは守られる。でも、そこから先は自分の力で生きていかなければならない。》と


そして、公子(たかこ)おば様がどんなに良くして下さっても、血が少し繋がっていたとしても、甘えきってしまう事の無いように努めなさい。とも書かれていた


お母さまの言うとおり、私はもう22歳だから。自分の力で生きていかなければならない



覚悟を決めて、お臍の少し下に力を込める。そして気付かれないようにゆっくり息を吸って、そーっと吐き出してから静かに口を開く


「おば様、せっかくのお申し出を無駄にするようで心苦しいのですけれど、私、1人で暮らそうと思っておりますの」


すると、おば様は大きく目を見開いて、固まってしまわれた。


この世のものではない、信じられないモノを見たようなお顔をされたままピクリとも動かない。


うーん…。オバケでも見たようなお顔だわ。どうしましょう。


「おば様、如何されまして?」と問うと
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