この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私は犬
第16章 人並みになりたい*
オーダーを告げる横顔を見ながら、そんな事を思った。
「ほら。とりあえず乾杯だ。」
とりあえずはビールを頼む時の台詞よ。まったくもう…。知らないのかしら?
「中国の古酒だ。お前、飲んだ事無いだろ?甘くしたから旨いぞ。」
甘いの?どのくらい?ハッ…。あらいやだっ。反応しちゃったわ!
「これ活梅って言ってな。この酒に入れる甘い梅干し。」
「梅干しが甘いのっ??」
開けた口に放り込まれた物体は、びっくりするほど甘かった…。お砂糖より甘いかも…。ちょっと甘過ぎる…。
「口の中が甘過ぎるだろ?飲んで洗っとけ。」
「そうね…。」
小さな硝子の杯を煽ると不快感はスッキリ消えた。
やがて、何やら色々なものが運ばれてきて、テーブルを埋めつくす。から心配になってしまう…。
「ねぇ…。誰がこんなに頂くの?何人前?」
「俺が食べるから気にするな…。」
ふぅん…。活梅入りの杯をクィッと煽ってから、大切な事に気がついた。
「だめ。これは私飲めないわ。クィッっとしちゃだめなのよっ!」あの日そう決めたんだもの。
「じゃあ割るか。」
割る??ガラス??それともスイカ??
やがて、烏龍茶と炭酸水が運ばれてきて、目の前で音羽さんが何やら作ってくれた。
「ほら。とりあえず乾杯だ。」
とりあえずはビールを頼む時の台詞よ。まったくもう…。知らないのかしら?
「中国の古酒だ。お前、飲んだ事無いだろ?甘くしたから旨いぞ。」
甘いの?どのくらい?ハッ…。あらいやだっ。反応しちゃったわ!
「これ活梅って言ってな。この酒に入れる甘い梅干し。」
「梅干しが甘いのっ??」
開けた口に放り込まれた物体は、びっくりするほど甘かった…。お砂糖より甘いかも…。ちょっと甘過ぎる…。
「口の中が甘過ぎるだろ?飲んで洗っとけ。」
「そうね…。」
小さな硝子の杯を煽ると不快感はスッキリ消えた。
やがて、何やら色々なものが運ばれてきて、テーブルを埋めつくす。から心配になってしまう…。
「ねぇ…。誰がこんなに頂くの?何人前?」
「俺が食べるから気にするな…。」
ふぅん…。活梅入りの杯をクィッと煽ってから、大切な事に気がついた。
「だめ。これは私飲めないわ。クィッっとしちゃだめなのよっ!」あの日そう決めたんだもの。
「じゃあ割るか。」
割る??ガラス??それともスイカ??
やがて、烏龍茶と炭酸水が運ばれてきて、目の前で音羽さんが何やら作ってくれた。