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私は犬
第31章 私の事情②
延々と、同じ事の繰り返し。何のパーティーか知らないけれど、品定めされすぎて品評会の犬になった気がしてきた…。
「何か飲みたい?」
「要らないわ。」
手にしたシャンパンは飾り。孝徳さんは、口を付けては駄目だと言う。昔、頂いた飲み物に睡眠薬が入っていた事があるんだって…。信じらんない世界だわ…。
私も、トイレで絡まれたり閉じ込められた事がある…。だから飲まず食わずのお人形。これ、けっこうキツイ…。帰りのリムジンの中で、ワインをらっぱ飲みしてやる……。
「来た。頼むよ…。」
「わかった…。」
視線を前にしたまま、小さな声で囁きあって警戒モードに入った。
「孝徳さん、お久しぶりですわね。最近、ちっともお見かけしないから、心配しておりましたのよ。」
3人の取り巻きを従えて、真っ赤な胸開きドレスの強敵が、目の前に立ちはだかった…。
この人、平気で足踏んでいくのよ…。取り巻きにドレスを切られた事もある…。閉じ込めた犯人もこの人達だと思うけど、証拠がない…。
「これは上ノ宮さん、お元気そうで何よりです。仕事が立て込んでましてね、ゆっくり食事も摂れず難儀しています。今日も先ほど帰国したばかりでして…」
こっち見ないで。怖いから。この方、重要な提携企業の取締役のお嬢さんらしくて。執拗に絡んでくるけど下手に反撃できない…。この方がいるパーティーて孝徳さんから離れたら、何をされるか分からない…。
「何か飲みたい?」
「要らないわ。」
手にしたシャンパンは飾り。孝徳さんは、口を付けては駄目だと言う。昔、頂いた飲み物に睡眠薬が入っていた事があるんだって…。信じらんない世界だわ…。
私も、トイレで絡まれたり閉じ込められた事がある…。だから飲まず食わずのお人形。これ、けっこうキツイ…。帰りのリムジンの中で、ワインをらっぱ飲みしてやる……。
「来た。頼むよ…。」
「わかった…。」
視線を前にしたまま、小さな声で囁きあって警戒モードに入った。
「孝徳さん、お久しぶりですわね。最近、ちっともお見かけしないから、心配しておりましたのよ。」
3人の取り巻きを従えて、真っ赤な胸開きドレスの強敵が、目の前に立ちはだかった…。
この人、平気で足踏んでいくのよ…。取り巻きにドレスを切られた事もある…。閉じ込めた犯人もこの人達だと思うけど、証拠がない…。
「これは上ノ宮さん、お元気そうで何よりです。仕事が立て込んでましてね、ゆっくり食事も摂れず難儀しています。今日も先ほど帰国したばかりでして…」
こっち見ないで。怖いから。この方、重要な提携企業の取締役のお嬢さんらしくて。執拗に絡んでくるけど下手に反撃できない…。この方がいるパーティーて孝徳さんから離れたら、何をされるか分からない…。