この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私は犬
第32章 我慢の限界*
「うん。今行く。」
パソコンの電源を落として、中田さんと春木さんに、色々なお願い事を再確認して、席を立つ。
「何か起きたら連絡しますから。楽しんで来て下さい。」
「道中、お気を付けて。」
「ありがとう。」
秘密のエレベーターで1階へ降りると、痺れを切らした剛ちゃんが、怖い顔をして喚き出した。
「いい加減にして頂戴っっ!こんな日までパソコン弄らなくてもいいでしょっ!」
「…ごめんなさい。」
「外で車、待ってるわ。早く乗りなさい。」
文句を言われながら、迎えの車に乗り込んで目的地へ向かう。ビルの屋上に着くと、白いヘリコプターが待っていた。中に乗り込み、ほんのり冷たい皮のシートに腰をおろしてシートベルトを締める。後から乗った剛ちゃんが、座るなり身体を刷り寄せて手を握り締めてきた。
「わたし…。何度乗ってもチビっちゃいそうになるの…。お願いだから手を離さないでね…。」
ヘリに乗る前の剛ちゃんは、いつも神経過敏になって喚いたり、怯えたりして扱い辛い…。
「大丈夫よ。お話ししてれば着いちゃうわ。」
「駄目よ…。わたし、そんな図太い神経、持ってないんだからっっ。」
「陸路の移動にしてあげたいけど、時間が勿体ないわ。だから20分だけ我慢して。」
パソコンの電源を落として、中田さんと春木さんに、色々なお願い事を再確認して、席を立つ。
「何か起きたら連絡しますから。楽しんで来て下さい。」
「道中、お気を付けて。」
「ありがとう。」
秘密のエレベーターで1階へ降りると、痺れを切らした剛ちゃんが、怖い顔をして喚き出した。
「いい加減にして頂戴っっ!こんな日までパソコン弄らなくてもいいでしょっ!」
「…ごめんなさい。」
「外で車、待ってるわ。早く乗りなさい。」
文句を言われながら、迎えの車に乗り込んで目的地へ向かう。ビルの屋上に着くと、白いヘリコプターが待っていた。中に乗り込み、ほんのり冷たい皮のシートに腰をおろしてシートベルトを締める。後から乗った剛ちゃんが、座るなり身体を刷り寄せて手を握り締めてきた。
「わたし…。何度乗ってもチビっちゃいそうになるの…。お願いだから手を離さないでね…。」
ヘリに乗る前の剛ちゃんは、いつも神経過敏になって喚いたり、怯えたりして扱い辛い…。
「大丈夫よ。お話ししてれば着いちゃうわ。」
「駄目よ…。わたし、そんな図太い神経、持ってないんだからっっ。」
「陸路の移動にしてあげたいけど、時間が勿体ないわ。だから20分だけ我慢して。」