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私は犬
第10章 お仕事でした

席に戻って、資料を見ながら胸に手をやると、いつものボールペンが無い。きっと、さっきの雪崩れの時に落としたのね。
おじ様に頂いたボールペンで、書きやすくてとても気に入っているから。絶対に探しにいかなきゃ。
とりあえず、今は普通のペンか鉛筆を……。と引き出しを開け……る。
なに、こ…れ………。気持ち…悪…い………。
5センチくらいの長さに切られた、誰の物かもわからない、真っ黒な髪の毛が、
引き出しいっぱいに敷き詰めるように入っているのを見て……。思考が停止する…。
自分の呼吸の音で、ハッと我にかえって、慌てて引き出しを閉めた。何…。今の……。
信じられなくて、もう一度、そっと開けてみる。
やっぱり…。夢じゃない。現実だわ。
恐る恐る、他の引き出しもそっと開けると。全ての引き出しが髪の毛まみれだった……。
慌てる時ほど慎重に。急ぐ時ほどゆっくりと。
お臍の下に少しだけ力を込めて。ゆっくり息を吸って。誰にも気付かれないよう、そーっと吐き出す。
私に今必要なのは筆記具。ゆっくり引き出しを開けてペンらしきものを摘まみ出す。
良かった…。ペンらしきものは鉛筆だった。
おじ様に頂いたボールペンで、書きやすくてとても気に入っているから。絶対に探しにいかなきゃ。
とりあえず、今は普通のペンか鉛筆を……。と引き出しを開け……る。
なに、こ…れ………。気持ち…悪…い………。
5センチくらいの長さに切られた、誰の物かもわからない、真っ黒な髪の毛が、
引き出しいっぱいに敷き詰めるように入っているのを見て……。思考が停止する…。
自分の呼吸の音で、ハッと我にかえって、慌てて引き出しを閉めた。何…。今の……。
信じられなくて、もう一度、そっと開けてみる。
やっぱり…。夢じゃない。現実だわ。
恐る恐る、他の引き出しもそっと開けると。全ての引き出しが髪の毛まみれだった……。
慌てる時ほど慎重に。急ぐ時ほどゆっくりと。
お臍の下に少しだけ力を込めて。ゆっくり息を吸って。誰にも気付かれないよう、そーっと吐き出す。
私に今必要なのは筆記具。ゆっくり引き出しを開けてペンらしきものを摘まみ出す。
良かった…。ペンらしきものは鉛筆だった。

