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私は犬
第11章 【第2章】リスタート

と、具体的に例を挙げると。どんな手袋がいいか、自分で作るならどうするか、紙に書いて欲しいと言われて
それを渡すと、しばらくして手袋とマスクを持った廣徳さんがやってきて。試作品だけどと、置いていってくれた。
廣徳さんはグループ企業の中の製薬系の会社の社長さんをしているから、弟の孝徳さんが私の要望をそこへ持ち込んで作ってくれたのだと後で知った。
私の必需品となった肌色のマスクと手袋は、そうやって出来たものだ。
今着けている手袋は綿ではなくて、肌により優しい素材、着けているだけで潤う素材を、世界中の論文や大学の研究機関から探し出して作って頂いた。マスクにも似たような機能が付いている。
正直に言うと、そういう自分だけの特別を作る作業はとても楽しかった。
でも、それが誰かへの意地悪に繋がっていのるなら。どんなに楽しくても、止めなくちゃいけないわ。マスクを外す事よりも、そちらの方が残念でならない…。
それに剛ちゃんは嘘つきだわ。昨日、何しにくるの?って聞いた時は、お茶を飲みにと答えたくせに。お茶だけじゃ無かったんだもの…。
今度から「何のために?」とか「何をするために?」と言い換える必要があるかもしれない。検討しなくちゃ。
それを渡すと、しばらくして手袋とマスクを持った廣徳さんがやってきて。試作品だけどと、置いていってくれた。
廣徳さんはグループ企業の中の製薬系の会社の社長さんをしているから、弟の孝徳さんが私の要望をそこへ持ち込んで作ってくれたのだと後で知った。
私の必需品となった肌色のマスクと手袋は、そうやって出来たものだ。
今着けている手袋は綿ではなくて、肌により優しい素材、着けているだけで潤う素材を、世界中の論文や大学の研究機関から探し出して作って頂いた。マスクにも似たような機能が付いている。
正直に言うと、そういう自分だけの特別を作る作業はとても楽しかった。
でも、それが誰かへの意地悪に繋がっていのるなら。どんなに楽しくても、止めなくちゃいけないわ。マスクを外す事よりも、そちらの方が残念でならない…。
それに剛ちゃんは嘘つきだわ。昨日、何しにくるの?って聞いた時は、お茶を飲みにと答えたくせに。お茶だけじゃ無かったんだもの…。
今度から「何のために?」とか「何をするために?」と言い換える必要があるかもしれない。検討しなくちゃ。

