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ゆずの譲れない物
第8章 ○階段
「言えばいいじゃん!」

『何を?』

「強く抱いてって」

口に入れた紅茶を吹き出すかと思った…

『みなみって、いつからそんなにサバサバしてるの?』

「は?今それ?」

『いつも思ってた!』

「私、4人兄弟の末っ子でね!上3人は男なのよ!子どもの頃からお兄ちゃん達に甘やかされてたんだけど、なんかイヤでさ!妹にデレデレのお兄ちゃん達見てたら、こんな性格になったのよ!一番上の琉兄なんて、もーどこでもついてきてたからさ!」

『なるほど!』

「私の話はまた、今度ね!ゆずって、遠慮がちじゃん?もったいないと思わないの?」

『もったいないの?』

「してほしいことは、してほしい!したくないことは、イヤって言ってみたら?むしろ、ゆずから、抱きついたりすれば、その港さんだっけ?
喜んで寝込むレベルだと思うよ!」

喜んで寝込むわけは、ないけど…

みなみと話すと
恋愛で自分を出すのもいいなって思った。

初めてちゃんと、私を見てくれた人だから

私もちゃんと、自分を出していこうと心に決めた

その後、二時間程
みなみからのご指導を有り難く頂戴した

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