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ゆずの譲れない物
第9章 ●準備
金曜日、いつもより、仕事が多いことに

イライラする…

「よし!」

「終わったんすか?」

2つ下の早瀬が話しかけてくる

「早瀬…頼むから何かトラブルあっても日曜日は、俺じゃなくお前が処理してくれよ」

「今日はそればっかっすねー分かりました!」

「頼んだからな!」

「日曜日って、何があるんすか?」

「ん?教えないよ!!」

そう言って俺に微笑む姿に…
胸がきゅんとする…

男にときめくなんて、変な話だが
ウチの課のホープと噂され
30の若さで主任をしているこの人…


たまに、ロボットとか宇宙人とかかな?って

思うことさえある…

仕事をするスピードも正確性も
後輩へのフォローも
他社との信頼関係も
問題解決能力も…

何一つ
誰も越えることが出来ない…

笑顔で
「大丈夫!自信もって仕事しろ!後は何とかする」と言ってくれる…

俺はこの人の下で働けることを誇りにさえ思う

疲れた顔もせず
働くその姿を見て

男女問わず
惚れるなと言う方がおかしい!
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