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それでも・・愛してる
第2章 新しく進む道・・
人気のベイエリアにある姉の家には、ちょくちょく遊びに行っている。
姉の多佳子は、社内恋愛をして28歳の時に結婚した。
多佳子より3つ年上の義兄・伸幸は多佳子と似てのんびり屋で温厚な性格だ。
男としての激しさはないが、その分穏やかで安心できると多佳子はよくのろ気ていた。
伸幸は中堅の住宅設備メーカー勤めだが、安定した生活を送っているのがよくわかる。
中学に上がったばかりの娘と小学5年の息子たちを見ていると、
親からたっぷりと愛情を注がれていると感じ取れる。
それはやはり、生活のすべてが落ち着いているからなのだろう。
経済的な事だけじゃない。
心にゆとりがあるから。
家族の気持ちが一つになっているから。
この私にさえそう思わせるくらい、きちんと一つにまとまった、温かな家族なのだ。
「みーちゃんもそろそろ考えたら?結婚。
仕事辞めたんならいいきっかけになったと思ってさ、そっちに目をむけなさいよ」
多佳子は今後の私の動きをどうしてもそっちにむけたいようだ。
・・だからその気、無いっていうのに・・