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それでも・・愛してる
第22章 最終章:私たちの灯り
「きれいな灯りだね」
「うん」
「私たちにふさわしい明かりだね」
「ああ、きれいだな」
この窓に灯る明かりは、永遠ではない。
だってそれは、賃貸マンションだから。
また引越しをして、新しい住まいを借りるかもしれないし、
もしかしたら自分たちの家を買うかもしれない。
私達の、家・・
2人で時を刻み明かりを灯し続けることができる家。
いつかそんな家を持つことができたら・・
2人並んで窓を見上げる。
その上の方・・
もう一つの、明かりが。
それは私たちの大切な夜をほのかに照らす、
きれいな満月だった。
end