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第11章 転機

…確かにアパートにいた頃のあたしは、ミユキと二人だけになってもドキドキなんてしてなかったなぁ

「もし深之君から何もしてこなかったら、薄着になってみたり躓いたふりして抱きついたりしなくちゃダメよ？」

「そ、そういうものなの？」

「そういうものです！」


自信たっぷりに断言する母に、あたしはただ頷くしか出来なかった。