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心雨~愛を探して~
第7章 処女と初恋
数年前――。
私は、小さな島の高校に通っていた。高校二年生の秋、成瀬くんは転校生として、やってくる。私達は、隣同士の席になって、よくしゃべるようになった。成瀬くんは、すぐに学校の人気者になる。それでも私とよく一緒にいた。
ある夜、私は初めて父親から暴力を受けた。私の処女は父親に奪われた。
その日、父親は会社のリストラにあって、お酒に酔っていた。
「母さんが亡くなってから、誰がオマエを育ててやったと思っているんだ! 女も作らず酒も飲まず、毎日、毎日、今まで頑張ってきたのに……。オマエは、そんな俺を拒否するのか! オマエまで俺を捨てるのか?!」
私は目を瞑って耐える。高校生の私には、この家でやっていくには従うしかない。コトが終わってからは、父親とは思わなくなった。哀れなただのオヤジ。
涙を流す可哀想なヒトを横目に家を出て、海が見える少し高台の場所で黄昏る。つい数十分前のことを思い出すと悔しくて、大粒の涙が頬を伝う。
私は、小さな島の高校に通っていた。高校二年生の秋、成瀬くんは転校生として、やってくる。私達は、隣同士の席になって、よくしゃべるようになった。成瀬くんは、すぐに学校の人気者になる。それでも私とよく一緒にいた。
ある夜、私は初めて父親から暴力を受けた。私の処女は父親に奪われた。
その日、父親は会社のリストラにあって、お酒に酔っていた。
「母さんが亡くなってから、誰がオマエを育ててやったと思っているんだ! 女も作らず酒も飲まず、毎日、毎日、今まで頑張ってきたのに……。オマエは、そんな俺を拒否するのか! オマエまで俺を捨てるのか?!」
私は目を瞑って耐える。高校生の私には、この家でやっていくには従うしかない。コトが終わってからは、父親とは思わなくなった。哀れなただのオヤジ。
涙を流す可哀想なヒトを横目に家を出て、海が見える少し高台の場所で黄昏る。つい数十分前のことを思い出すと悔しくて、大粒の涙が頬を伝う。