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心雨~愛を探して~
第14章 終章
「杏樹(アンジュ)~澄李(トオリ)~早くしないと遅刻するわよーパパも!」
あれから月日は流れて、私は三十半ばにさしかかっていた。広がる青い海。何もない島国。絶対帰ることはないだろうと思っていた島に住んでいる。
好きの気持ちをちゃんと伝えた後、成瀬くんのお母さんと揉めたり、お母さんが倒れたり、大変なこともたくさんあった。けれど、私にはもうこの人しかいないという想いや事情聴取の後に彼の親友から言われた言葉があり、山積みだった問題を一つ一つ解決していった。それが幸せへの一歩だと思うと辛いことも苦ではなかった。
「あ! あと、今週の日曜日は、ばあばの誕生日だから予定入れないでよ~」
「わかってるってー」
「はいはーい」
今では、成瀬くんのお母さんは、子どもたちにデレデレのおばあちゃんだ。
「ならよし!」
「いってきまーす」
「いってらっしゃーい!」
私は、三人に手を振る。三人も笑顔で手を振り返してくれる。
あれから月日は流れて、私は三十半ばにさしかかっていた。広がる青い海。何もない島国。絶対帰ることはないだろうと思っていた島に住んでいる。
好きの気持ちをちゃんと伝えた後、成瀬くんのお母さんと揉めたり、お母さんが倒れたり、大変なこともたくさんあった。けれど、私にはもうこの人しかいないという想いや事情聴取の後に彼の親友から言われた言葉があり、山積みだった問題を一つ一つ解決していった。それが幸せへの一歩だと思うと辛いことも苦ではなかった。
「あ! あと、今週の日曜日は、ばあばの誕生日だから予定入れないでよ~」
「わかってるってー」
「はいはーい」
今では、成瀬くんのお母さんは、子どもたちにデレデレのおばあちゃんだ。
「ならよし!」
「いってきまーす」
「いってらっしゃーい!」
私は、三人に手を振る。三人も笑顔で手を振り返してくれる。