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スイーツ天使に甘いKissを 番外編
第3章 ハネムーン
「でも、その旦那さんは何年か前に亡くなってて、
子供もいなかったみたいです」


並んで座る私を抱きかかえるようにして、
左の薬指を小さく愛撫しながら話してくれる。

そして、初めて見る母の顔と残されたブレスレットを見て、
やっと自分の中に空いた穴が塞がったように思えたと、静かに言う。


「冠くん」


私は、隣の彼を小さく見上げた。


「良かったね」

うん。


頷いた彼は、ようやく自然で優しい微笑みを浮かべてくれる。


そんな彼に私も、昨日、清乃さんから聞いた話をゆっくりしていく。
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