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第3章 ハネムーン

「清乃さん、結婚して間もなく、
病気で、お子さんが産めなくなってしまったんですって。
でもお父様からは、冠くんの存在を結婚前に聞かされていたから、
彼女も、もし可能なら、冠くんを養子にって思っていたらしいの」


しかし、彼ら親子の行方は分からないまま数年が経ち、
諦めた時に、ジョージさんとの縁があったという。


「ジョージさんが彼女たちのところに来たのは、七歳になる年だったんですって。
ちょうどその一年くらい前に、彼のご両親が事故で亡くなって、
彼は施設にいたらしいの」


そして、母親が日本人で日本語が分かり、年も冠くんと同じということに、
彼女たちは、運命を感じたと話してくれた。