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秘密のキスは蜜の味【完結】
第12章 ゼロから始めよう
─────
翌朝。
「ハハハッ。葉瑠…歩き方がおかしいけど」

鏡也君がさっきから笑ってる‼

笑わないでよ!
もうっ誰のせいだと思ってんの?

鏡也君ったら私の脚をずっと押さえてるから…

自分では普通に歩いてるつもりなんだけど──


「ふん。…じゃもうエッチしないから─」

「ごめん。それは困る、俺…堪えらんない」


うしろから鏡也君が抱きついてくる!

今日はこれから鏡也君の新しいお部屋を見に行くのに?

「抱っこして行こうか?」ククッ

やだよ!おかしいでしょ…そんなの。

もっう─!

─────
ちょっと駅から遠くなるけどいい物件が見つかった

家賃も広さも申し分ない!

何と言っても風呂が広くて二人で入っても余裕があるのが最高だ。


「葉瑠─ちゃんと道を覚えるんだぞ」

「あっそっか」
葉瑠の手を引いて歩き出すと、道を覚えようとキョロキョロしてる。

「葉瑠?前も見なきゃ。危ないだろ」

あっごめん!

ほらあそこだよ。うわっ。


「マンションなの?家賃高いんじゃない?」

「大丈夫。今俺についてるヤツの実家が不動産やってて…すげ~安く契約出来たんだ」

だから心配いらないよ!


さぁ行くよ。


部屋に入ると嬉しそうに見て回ってる。
「結構広いね」

だろ!

「風呂も広いぞ」
「ほんとだ」


「どう気に入った?」

「うん!いいな~私も住みたい」


へっ?

じゃあ一緒に住んじゃう?

…なんて言えたらな!

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