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秘密のキスは蜜の味【完結】
第3章 ごめんね…すぐに忘れるから

「誰にも隙を見せるなよ」え?

ドキドキ──祐輔の言葉に心臓が跳ねた。

「だ、大丈夫だよ!─私は祐輔だけだから」

見透かされてるようで心が痛くなった。

「あ、祐輔、お土産見てないじゃない。」
「んっそうだった」

「──ここに行ったの?」

祐輔がお土産の袋を手に取り眺めてる。
そして
私の顔を覗き込んできた。


「そ、そう。アトラクションが沢山あって楽しかったよ! カップルと家族連れがいっぱいで待ち時間が長いけど広いし室内だから雨降っても楽しめるし…祐輔今度一緒に行こうよ…」

───!?───

いつもより饒舌に話始める私に祐輔の視線が──

「3人で行ったの?」えっ?……

───うん! ヤバい?落ち着け葉瑠‼

「ふ~ん。葉瑠?─」


一瞬の沈黙に心臓がバクバクする‼ なにっ?

「……じゃぁ葉瑠、独りで寂しかったね!乗り物とかペアが多いでしょ?」

「……うん祐輔が居れば良かったょ…ハハッ」


そっか可哀想に…って!

無邪気に笑って優しく頭を撫でてくれる祐輔に胸がズキッとした‼


「ゆっ…祐輔?もう遅いし帰るね?」

〝そうだね送るよ……〟
立ち上がって帰ろうとすると送ってくれるって

「お土産ありがとう…」


疚しい心を押し隠し急いで支度をした。

車の中では沈黙が恐くて何とか話題を絞りだしてお喋りしていた。

「葉瑠、そんなに楽しかったの?」えっなんで?
「ずっと喋ってるから」

「あっごめんねひとりで……」
「クスッ、いやいいよ楽しかったなら良かった」

うん。ごめん。ほんとにごめんね!

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