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秘密のキスは蜜の味【完結】
第24章 大切なもの!

もしかしたらなんて淡い期待して─!

泣かないよ、私がもういいって言ったんだもん、
鏡也君のせいじゃないよ……

考えるとすぐに涙が零れそうになるから必死に堪えて…お店のウィンドウを眺めるふりして歩いていた。


「おい宮下じゃないか」へ?

その時…後ろから聞き覚えのある声がした…

「どうしたんだこんなとこで」

やっぱりだ!
今日は会いたくなかったな…

特に…部長には

慌てて溢れそうな涙を指で拭って振り返った。

「…なんだ部長じゃないですか?どうしたんですか、こんなところで」ズー。

笑わなきゃ
「あっ、デートですか?いいですね~」
苦手とか言ってた癖に…仲良いじゃないですか。

部長の後ろに……櫻井さんがいる。

無理やり笑って部長と櫻井さんを交互に眺めていると

なぜか私の腕を掴んで小声で話し掛けてくる。
「おい、勘違いすんな」


櫻井さんに相談があるって呼び出されたんだって!

別に私に言い訳しなくてもいいのに──

そんなのどっちでもいいですよ!
興味ありませんから。

相談か……「男の人って相談に弱いんですね」

じゃ部長さよなら。

ひとりになりたくて歩き出したのに部長ったらすぐ話し掛けてくる。

「お前、なんで一人でいるんだ?今日は『いいじゃないですか、大きなお世話ですよ』


部長…櫻井さんが待ってますよ、早く行ってください。
また私が睨まれちゃうじゃないですか~

もう部長はほっとこう。
話し掛けられたって聞こえないふりするからね

お願いだからほっといて!

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