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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから

あ~ぁ鏡也君…ソファで缶ビールを持ったまま寝ちゃってる。こぼれちゃうでしょ。

お風呂から出てさっきまでここでビールを飲んでいたんだけど…

手からそっとビールを取って鏡也君の前にしゃがみ込んだ。今日も遅かったから疲れたんだろうな……

転勤まで日がないから仕事の引き継ぎしたり、得意先に挨拶して回ってるんだって!

部屋の片付けもしなくちゃいけないんだけど平日はなかなか出来ないね。

少しだけここで寝かしてあげよ!

鏡也君の飲みかけのビールを飲みながらじっくり顔を眺めたりして……ウフッ

すっかり見慣れた顔だけど…ほんとカッコいい。
「ぅ~ん……」

クスッ…そ~と近づいて……ほっぺに…チュッ。
キスしてみたけど
ウフッ、起きないね~!!

寝かしてあげよ!って思うんだけど、早く起きないかなぁ…とかも思ったりして……


ズズー、もう無くなっちゃった。

鏡也君も寝てるし、あと1本だけ……飲んじゃお!

この1本を飲み終わったら鏡也君を起こしてベットに行くように言わなくちゃ。

寝てる顔を見ながら一人で缶ビールなんか飲んでオジサンみたいかな?フフッ……

暫く一人で飲んでたけど…やっぱり退屈。
今まで鏡也君と会わない日は私何してたっけ?

起きないかな~‼

長い睫毛を指で触ると…ピクッってなるけど─
アハハ、ダメだ爆睡だ。

鏡也君そろそろ起きて~葉瑠ちゃん暇ですよ~♪

ダランと投げ出された鏡也君の手を握って、ソファの下から鏡也君の足にちょこんと頭を乗っけた。

そのまま横顔を見上げたら
急に寂しくなってきた!

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