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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから

こんなこと…あと少しの間しか出来ないんだ!

毎日何して過ごそ…せめて電車で行ける所だったら良かったのに…

考えたって仕方ないのに、どうしても頭に浮かんじゃう。もし今私が会社を辞めるって言ったらどうなるかな?

…………部長の顔を潰すことになるよね!

こんな出来の悪い私に仕事を任せようとしたら絶対周りから反対されたに決まってる。
それをきっと推しきってくれたんだと思う!

はぁ、まだなんの成果も出してないのに…辞めるなんて言えないな!

何度も同じことを考えて、いつも出る答えは一緒…
『まだ辞めるなんて…出来ないよ』

「ん、ぅ、んっ……あっ、葉瑠…」あっ鏡也君…
「あれっ、ごめん寝ちゃったな俺」うっうん。

ゴシゴシ「疲れてるみたいだったから……でももう起こそうと思ってたんだよ。ベット行こ?」

缶ビールを持って立ち上がろうとすると鏡也君に腕を掴まれた!──ん?なに……

「葉瑠?──泣いてたの?」……ううん、
違うよ泣いてるわけないでしょ!

私の顔をじっと見て…眼が潤んでるって。
「あっ、あくび!…眠くてあくびしたから、アハハ」

ほんと?コクコク
「ウフッ、ほんとだよ。鏡也君爆睡なんだもん、退屈だからビール飲んじゃった」

私が泣いてばっかりいたら鏡也君が心配しちゃう…

安心して札幌に行けるようにしてあげなきゃ!


「なんだそうか。あ~あ…またやっちゃったな!1本だけ飲んで少し片付けようと思ってたのに……」

疲れてるんだから仕方ないよ!いいんじゃない?
休みの日にやれば…私も手伝うから。

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