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恋はどこからやってくる?
第2章 暖かな部屋
紺野の出ていく音に、柏木は目を開けた。

寝たふりをして驚かせてやろうかと思ったが、目を開けるタイミングを逃してしまっていたのだ。

──なにしてんだ、俺は

毛布ごとソファーから降りそのまま床へ寝転ぶと、紺野が座っていた場所に温もりが残っている。

柏木は目をつぶり、唇を噛んだ。
床に耳を付けると、階下でドアの閉まる音がする。

「紺野…」

しばらくして水音が聞こえてきたのは、シャワーを浴びているのだろうか。

くの字に曲げたカラダが小刻みに震える。

「紺…野」

考えてはいけない。
想ってはいけない。

けれども。

「好きだ、紺野…」

堰を切ったように溢れてくる抑えていた感情に、柏木は自分を抱き締めて耐えた。

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