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恋はどこからやってくる?
第1章 出会いは深夜
まさかこんな時間に降りてくる人間がいると思わなかった柏木は、同じように大股で降りようとした女性と肩が思いきりぶつかりあってしまった。
「きゃ!」
バランスを崩してよろめいた女性の手から紙袋が落ち、飛び出た化粧品やCDなどが静かだったエントランスに派手な音を響かせて散らばった。
「あ、すみません!」
落ちた物を拾おうとした柏木は「ほっといてください!」という言葉に反射的に手を引っ込める。
──なんなんだよ
無人を確認せず乗り込もうとしたこっちも悪かったが、飛び出してきたそっちも悪いだろが…。言いかけたところに非常階段のドアが勢いよく開き、転がり出てきた男に驚いた柏木は半歩後ずさった。
「きゃ!」
バランスを崩してよろめいた女性の手から紙袋が落ち、飛び出た化粧品やCDなどが静かだったエントランスに派手な音を響かせて散らばった。
「あ、すみません!」
落ちた物を拾おうとした柏木は「ほっといてください!」という言葉に反射的に手を引っ込める。
──なんなんだよ
無人を確認せず乗り込もうとしたこっちも悪かったが、飛び出してきたそっちも悪いだろが…。言いかけたところに非常階段のドアが勢いよく開き、転がり出てきた男に驚いた柏木は半歩後ずさった。