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恋はどこからやってくる?
第1章 出会いは深夜
「ちょっと…待って…よ」
息を切らしながら腕を取ろうとした男を乱暴に振り払った女は
「もう話すこともないし! さようなら!」
そう言い放つと脱兎のごとく去っていった。
残された男を前に、柏木は大きなため息をつく。
──まったく、なんなんだ今夜は
呆然と立ち尽くす男は、175センチある柏木より少し上背がある。厚みのない胸板とほっそりとした長い首に線の細さを感じた。
もうすぐ29才になる柏木よりも、二つか三つ年下のように見える。
「おい、大丈夫か?」
息を切らしながら腕を取ろうとした男を乱暴に振り払った女は
「もう話すこともないし! さようなら!」
そう言い放つと脱兎のごとく去っていった。
残された男を前に、柏木は大きなため息をつく。
──まったく、なんなんだ今夜は
呆然と立ち尽くす男は、175センチある柏木より少し上背がある。厚みのない胸板とほっそりとした長い首に線の細さを感じた。
もうすぐ29才になる柏木よりも、二つか三つ年下のように見える。
「おい、大丈夫か?」