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恋はどこからやってくる?
第3章 柏木の事情
『お疲れ様です! 今夜何か予定ありますか? 鍋、どうです?』
予想通りのメールに柏木の頬が一瞬綻んだ。
が、すぐに頭を振る。
──距離を置こうって思ったばかりじゃないか
そんなことを思えは思うほど、浮かんでくるのは紺野の顔ばかりで、柏木は廊下の窓にもたれて目をつぶった。
正座をしてバカ真面目に自己紹介する姿。
柏木の手料理を「美味い美味い」と食べる顔。
「真剣な恋愛をしてほしい」と言った時の目。
──バカだな。俺はお前に恋してるっつうの
「柏木さん? システムから日報上がってないって連絡来てますよ」
後輩の声に我に返り、
「わかってるよ」
柏木の後ろをのんびりと歩く紺野の影を払うように、足早に自席へ戻った。
予想通りのメールに柏木の頬が一瞬綻んだ。
が、すぐに頭を振る。
──距離を置こうって思ったばかりじゃないか
そんなことを思えは思うほど、浮かんでくるのは紺野の顔ばかりで、柏木は廊下の窓にもたれて目をつぶった。
正座をしてバカ真面目に自己紹介する姿。
柏木の手料理を「美味い美味い」と食べる顔。
「真剣な恋愛をしてほしい」と言った時の目。
──バカだな。俺はお前に恋してるっつうの
「柏木さん? システムから日報上がってないって連絡来てますよ」
後輩の声に我に返り、
「わかってるよ」
柏木の後ろをのんびりと歩く紺野の影を払うように、足早に自席へ戻った。