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恋はどこからやってくる?
第3章 柏木の事情
「経理にさ、お前と飲んでみたいって言う女の子がいるんだよ」
「あー……」
「まだ二年目のなかなか可愛い子だぜ」
「悪りぃ、約束思い出した」
「お前~、明らさまな断り方すんなよ。鈴木さん、いい子だぞ」
「いや、ホントに約束あんだよ。それに、社内の子には興味ない」
「んなことばっか言ってるけど、ほかに出会いなんてないだろ。俺らもうすぐ三十路だぜ」
「まぁそうだけど…。期待を持たせるのも悪りぃだろ。それに今日は本当に先約ありだ」
「今度奢れよ」と言う安田に曖昧に答え、営業のフロアに戻る途中でスマホが震えた。