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恋はどこからやってくる?
第5章 ふたりのうねり
一方紺野も、自覚した柏木への気持ちに翻弄されていた。


「…っあ…あ…柏木さ…」

もう何度目か。
放たれた熱を自身の左手で受け止めて、紺野はベッドにドサリと倒れた。

「ヤバイよ、俺。何度でもイケちゃう…はは」

無理に笑ってみても虚しいだけで、紺野は拳で目元を拭った。

──きっと俺は、嫌われた

男の俺に好かれても気持ちが悪いだけだろう。ましてやあんなふうに…。

悔恨に心は深い闇を彷徨いながら、体は甘い記憶に誘惑されて昇華したがっている矛盾。


赤くなる柏木さんは可愛かった。
抱き締めると感じた筋肉の厚みに昂った。
キスは…タバコの香りがした。

離れる間際に一瞬だけかすった舌先を思い出し、紺野はまたも沸き上がる下半身の疼きに困惑する。

あの日の柏木はきっと、誰かと寝てきたのだろう。
相手は誰なのか…嫉妬に煽られたソレは暴力的に勃ちあがった。

「柏木さん、あなたが好きです」

猛る自身を握りながら、柏木のソコはどんな熱さなんだろうかと想像すると、ぐんと重量が増してくる。

「俺…男なのに……ごめんなさい」



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