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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第44章 時は川の流れのように~時代劇 鬼平犯科帳 狐火より~
勇五郎はその犯人が異母弟の文吉だと目星を付けている。

 実は文吉は正妻の子で、勇五郎は妾の子だったにも拘わらず、

 先代が勇五郎を狐火の二代目に指名したため、文吉は狐火から離れ、

 勇五郎とは縁を切っていた。

 弟の自分への報復だと勇五郎は見当をつけていたのである。

 おまさ、もう一度やり直そう。今はもう親父もいねえ。

 俺はお前を女房にしたいんた゜

 今なお勇五郎への想いを忘れられなかったおまさにとって嬉しい科白でした。

 文吉に会って狐火の名を汚す悪行を止めさせると江戸に向かう勇五郎。

 おまさももちろん彼についていきました。

 茶店の老人が面倒を見ている娘お久は勇五郎のやはり異母妹に当たります。

 既に嫁入りも決まっているというお久は何も知らず、また

 唯一の身よりと信じている老人を巻き込むわけにはゆかないと

 勇五郎は老人をお久の元に返しました。

 
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